※1月に顧問先様向けに配布したレポートより
(前半から)
通常、「企業再生」という言葉が指すものは「遊休資産の売却・整理」、「設備投資」、「小売業の場合は店舗改装」「人員削減」などと思われがちですが、NPO法人PRENET21ではこれらを「一次再生」とよび、会社を人間の体に例えるならば、「病巣を取り除く外科手術」ととらえています。しかし、外科手術で悪いところを切除して一時的に健康になったとしても、病気になる体質そのものを改善しないことには再発する可能性がある、というのは明白ですね。
つまりは生活習慣や食習慣などの改善により、「再び病気にならないための体質改善」=「会社が継続するための社内改善」をすることが外科手術のあとに、健康を維持するためには必要であると考えています。同NPO法人ではこれら「体質改善」を「二次再生」とよび、体質改善には企業を動かす「人」の再生が不可欠であると考えています。そして、この「体質改善」は継続することが大事です。三日坊主で終わってしまっては外科手術をした意味すらなくなってしまいます。この厳しい時代を健康を維持したまま、生き残っていくためには、できるだけ早く「外科手術」と「体質改善」に着手することが必要です。中小企業の経営者に対するセーフティネットは日本のシステムには無いと言っていいでしょう。仮に会社が倒産すれば、会社や自宅の土地・家屋ですら失ってしまうのです。そういうことにならないためにも、攻めと守りのバランスを上手にとるための力をつけていく必要がこれまで以上に、中小企業の経営者には求められていると私は考えます。