※1月に顧問先様向けに配布したレポートからの抜粋です。
「景気は一時的に減速してはいるものの、基調は緩やかに拡大している」という言葉を耳にすることがありますが、私自身が感じるところでは中小企業、特に地方の中小企業においては今後も厳しい経営状態が続くと考えています。
昨年、私は企業再生という分野に興味を持ち、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士などの法律家との共同作業に従事する機会がありました。企業再生という現場に直面して痛感したことは、企業が生き残っていくためには会社に関わる「人」(この「人」には経営者と労働者の両方を含みます)の再生が必要不可欠である、ということでした。私が所属するNPO法人PRENET21(企業再生集団)では、勉強会の中で「地方の温泉旅館再生事例」を企業再生手法の研究テーマとして取り上げました。温泉というと客室、料理、浴場などの「モノ」に注目しがちですが、再生に本当に必要だったのは、これら「モノ」ではなく、「人」の再生が重要だった、とのことでした。
(後半に続く)