20日の夜、小澤征爾さんの指揮のモーツァルトとハイドンを聞きに芸術館に出かけました。
 とても寒い夜で、都内は雪が降っているということでした。
芸術館の庭も白く凍っていて外出には向かない夜でしたが、もちろん席は満席で、期待を込めて早くから座席に着いている人が殆どでした。 

 ところが開演の時間になると、本日は小澤さんの体調が思わしくないので指揮者抜きの演奏になるということでした。今日は2日目ですが、初日の演奏後非常な疲労感を覚えて立っておれないほどだったといいます。私も去年に続いて2度目のキャンセルだったので内心はがっかりしましたが、それよりも小澤さんの体調が心配でなりませんでした。

驚いたことに説明があると同時に、怒り出す人が何人もいて場内が騒然となりました。キャンセルを怒る人、説明を直前にしたと言って怒る人、怒っている人たちをとがめる人で、演奏が始まりません。
もちろん殆どの人は私と同じようにがっかりしながら、当惑していたのでしょうが..結局、指揮者なしで水戸室内管弦楽団のみで演奏しました。素晴らしい演奏を堪能しましたが、美しい音楽に浸れる夜を期待していた身には直前の抗議の声が耳に残りました。
そこは、怒るところではなくて心配するところだったんじゃあないかしら。と、今でも思います。

本当に小澤さん元気になられたかしら?